UAE建国50周年

今年2021年はアラブ首長国連邦の建国50周年である。
先日ホテルの部屋に簡単なお祝いのお菓子とメッセージが届いていた。UAEの開発した探査機「ホープ」が火星に到着したので(火星周回軌道に乗った)、それに合わせて赤い光をビルに照らすとの事であった。
これも今年50周年の記念としての一環であり、2020年万博がコロナで延期になり丁度50周年の今年にドバイで開催される。

先日現ドバイ首長であり、UAEの副大統領で尚且つ首相である、ムハマンド.ビン.ラーシド.アール.マクトゥームさんの本を読んだが、こんな人が居るんだと非常に感銘を受けた自伝であった。英語ではシェイク.モハメドさんと紹介される事が多いらしい。
ドバイを統治するマクトゥ―ム家(王家)に生まれ、祖父、父親、兄を継いでドバイの首長になったのだが、その育ちは正に英才教育であったが、時に野生的でもあった。
英国留学で士官学校を首席学生として評価され、1971年にアラブ首長国連邦が建国された時には若干22歳で国務大臣に就任した。その後国防軍長官に任命され日本航空がハイジャックされドバイ空港に到着した時に日本赤軍の犯人との交渉をしたらしくだけでなく、何度かのハイジャックでもドバイ空港の到着を許可して犯人との交渉にあたったらしい。
エミレーツ航空の設立や世界一豪華なホテルブルジェアルアラブホテルの運営会社を立ち上げ、世界一高いタワーのブルジェカリファの建設の指揮をした人であり、父親が目指した脱石油から、商業やサービス産業を興す国家運営を更に繁栄を推進させた本人である。
中でも印象に残るのは、周りのアラブ国はどこの国もトップが独裁者になり、保身に走り、国民から距離を置き、王家やその一族のみが富み、国民が貧困になって「アラブの春」が起こったのであるが、シェイク.モハマドさんは、公職に就くものは、国民の幸福、充実感、安全、より良い母国を築く事を昔も今も心掛けているのである。
今のUAE及びドバイが有るのは、UAE建国時のそれぞれの首長の人やシェイク.モハマドさんがあってこその賜物である。





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